VAIR Field
xR と身体性を組み合わせた、最大 13 人対戦のフィジカル e-Sports。
概要
VAIR Field は xR 技術を用いて新たなスポーツを実現する、多人数対戦システムです。
近年の VR は HMD が中心ですが、子どもが健康上の理由で使えないなどの問題があります。一方で e-Sports は画面の中だけに閉じており、フィジカルな要素を欠きます。VAIR Field は、サバイバルゲームやアーチェリータグを下敷きに、身体性を重視し、手軽かつ安全に遊べる競技性の高い新しいスポーツとして開発しました。
本物と同等の身体能力と物理的な操作を必要とする、銃や弓を模した VAIR デバイスを使用。各デバイスは位置と角度を認識し、ネットワークで連携してすべてのプレイヤーの相対位置を把握しながら動き回れます。10 m × 10 m の範囲で最大 13 名が 2 チームに分かれて対戦できます。フィールド内の障害物や壁も認識し、ヴァーチャル空間でも同じ場所に登場します。物理的な弾はないので安全。現実と同じ身体能力を要する様々な武器と戦術を駆使して戦う、まさに「VR サバゲー」です。
デバイス
VAIR Field には銃型・弓型などの武器に加え、障害物となるシールド、自動攻撃するタレットなど多様なデバイスが用意されています。プレイヤーはこれらを自由に組み合わせて遊べます。
VAIR Gun
銃型 VAIR デバイスは、初期の Vive コントローラーを使用したものと、Vive Tracker を利用した 2 種類があります。
最新の銃型は弾倉を交換できる構造で、リロード時には実際に弾倉を交換する必要があります。システムは装着されている弾倉を自動認識し、弾倉ごとに残弾を管理。撃った際の反動機構もそれぞれ異なります。さらに装着した弾倉に応じて、撃てる弾の種類と映像の視野角も変化します。たとえばスナイパーライフルの弾倉を装着すると、手元のスマートフォンの視野角が狭くなりズーム表示になり、反動や音も大きくなります。
手元のレバーで連射と単発を切り替えられ、連射時はソフトウェアではなく物理的な振動で弾がばらけます。銃口をしっかり固定すれば集弾率は向上します。
VAIR Bow
弓型のデバイスは銃より重く取り回しが難しく、連射もできません。しかし本物のアーチェリーのリムを使用しており、本物同様の衝撃・振動・狙いといった射撃感が得られます。弦の引き量に応じた負荷を計算し、矢の強弱を付けることもできるアナログな操作・調整が可能です。
弓ならではの動作として、矢は重力で落下します。頭上に向かって矢を放てば、正面から狙いにくい障害物の陰の敵を狙撃できます。VAIR FIELD コンテンツでの弓はこの動作に特化しており、引き量に応じた弾道計算をリアルタイムに行い、着弾点と経路をスマートフォン上に表示します。一定以上の角度を付けて撃つ場合は、弾道予測地点が見やすいよう表示が自動で切り替わるため、狙いがつけやすくなります。さらに、一度頭上に撃つだけで自動的に 10 発の矢を発射でき、面制圧も可能です。
システム構成
VAIR Field は Windows マシンをサーバーとし、そこに最大 13 台の VAIR デバイスが接続されます。VAIR デバイスにはスマートフォンが装着され、そこから見た VR 空間が映し出されます(装着しない使い方も可能です)。VR 空間はすべてのデバイスで共有され、互いの位置を認識して複数人で協力プレイや対戦ができます。
1 システムにつき最大 13 人が同時に遊べます。チーム対戦が基本ですが、協力して NPC と戦うこともできます。チームの人数に偏りがあれば NPC を加えて人数を調整したり、実際には 4 対 4 でも各陣営に 100 体の NPC を加えて大規模戦闘のような遊び方もできます。
将来的には、複数のシステムをネットワーク越しに連携させて、遠隔地同士のチーム戦も実現できるようになります。
空間と障害物
すべてのデバイスの位置を認識し空間を共有しているため、プレイヤーがいる場所に VAIR デバイスを向けると、ディスプレイの同じ位置にプレイヤーのアバターが表示されます。実際のサバゲーのように相手に狙いをつけて撃ち合えます。撃った弾や障害物の位置も共有されるため、ネットワークゲームの FPS をリアルな場所でプレイしているような感覚になります。
椅子・机・ブロックなど現実の障害物を「静的障害物」として VAIR 内に登録できます。実物の陰に隠れることでヴァーチャル空間でも同様に隠れたことになり、攻撃や視線を防げます。室内に障害物を自由に配置し登録することで、毎回違ったフィールドで遊べます。
動的障害物として登録することも可能です。たとえば現実で椅子を蹴飛ばすと、ヴァーチャルの障害物も同様に転がります。
論文・学会発表・展示
- 安本匡佑・寺岡丈博. 2016. 優秀賞. Mashup Awards 2016(東京).
- Masasuke Yasumoto, Takehiro Teraoka. 2018. VAIR — Mobile VR Shooting without HMD. International Workshop on Advanced Image Technology (IWAIT) 2018, Best Paper Award(Chiang Mai).
- CENOTE Inc. 2018. VAIR Field. InterBEE × DCEXPO 2018.
- 安本匡佑・寺岡丈博. 2018. VAIR FIELD — モバイル VR を用いたスポーツ競技の創造. CEDEC 2018.
- Masasuke Yasumoto, Takehiro Teraoka. 2018. VAIR Field — Multiple Mobile VR Shooting Sports. Springer, Virtual, Augmented and Mixed Reality(Part II), LNCS 10910, pp. 235–246.
- Masasuke Yasumoto, Takehiro Teraoka. 2018. VAIR Field. Laval Virtual Revolution 2018(Laval).
- Masasuke Yasumoto. 2018. VAIR Field. Taipei Game Show 2018(Taipei).
- (招待) Masasuke Yasumoto. 2018. VAIR. TechFest 2018, IIT Bombay(Bombay).
- 安本匡佑・寺岡丈博. 2018. VAIR Field. Mashup Awards 2018(東京).
- CENOTE. 2017. VAIR. Tokyo Game Show 2017 Indie Game Area.
- CENOTE. 2017. VAIR. CeBIT 2017(ドイツ).
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