スマートグラス Even G2 のアプリを Claude Code で高速開発する

CENOTE は Even G2 向けに、Web Scope・PDF Scope・MetroStandardSupport の3つのアプリを Claude Code で短期間にリリースしました。ジャンルの違うアプリを次々に作れた背景にある、3アプリ共通の設計思想を紹介します。

スマートグラス Even G2 のアプリを Claude Code で高速開発する

CENOTE は、スマートグラス「Even G2」向けに、Web Scope・PDF Scope・MetroStandardSupport の3つのアプリを Claude Code を活用して短期間でリリースしました。Webページ、PDF論文、都市の生活情報——扱う対象はバラバラですが、根っこには共通の設計があります。この記事では、その考え方を紹介します。

スマートグラスは「小さな画面」という制約から始まる

Even G2 のディスプレイは小さく、単色で、一度に出せる情報量も限られます。スマートフォンのアプリ画面をそのまま載せても読めません。操作もハンズフリーで、スクロール・クリック・ダブルクリックといった最小限のジェスチャが基本です。

だから、どのアプリでも中心になる課題は同じです。「既存のコンテンツを、グラスで読みやすい形に再構成して提示する」こと。

共通設計:重い処理はスマホ、グラスは表示と操作に専念

3つのアプリはいずれも、同じ役割分担で動いています。

  • スマホ側: 取得・解析・変換。Webページの本文抽出と画像リサイズ、PDFの図表抽出と再配置、位置情報からの路線・気象データの整理
  • グラス側: 見やすい表示と、ジェスチャによる閲覧・操作

この分担によって、非力なグラス側でも軽快に動きます。

だから横展開が速い

一度「スマホ=処理/グラス=表示・操作」という土台と、ジェスチャ操作・Even Hub 連携の作法ができてしまえば、新しいアプリは「何を再構成して見せるか」を差し替えるだけで作れます。Web Scope(任意サイト)→ PDF Scope(論文)→ MetroStandardSupport(生活情報)と、対象を変えながら横に広げられたのはこのためです。

Claude Code で「作って試す」を速く回す

アイデアを仕様に落とし、実装し、グラス実機で確認して直す——このループを Claude Code で高速に回せます。

スマートグラスは、まだ「何に使うと便利か」を探索している段階のデバイスです。だからこそ、思いついたアプリをすぐ形にして試せることの価値が大きい。「作るのが速い」と、探索そのものが速くなる。ジャンルの違うアプリを次々に出せた一番の理由はここにあります。

3つのアプリ

  • Web Scope:公式機能では非対応の任意サイトを解析・再構成してグラスで読む
  • PDF Scope:arXiv 等の論文形式を学習し、図表を抽出して本文の適切な位置に再配置
  • MetroStandardSupport:位置情報で路線遅延・警報・雨雲・周辺地図を提示

おわりに

CENOTE は「HMDなしのxR」「身体性 × xR」を軸に研究開発を進めています。スマートグラス向けアプリも、AIで高速に試作・リリースしながら、"グラスならではの使いどころ"を探し続けます。